ウネウネスリーツーワン 全てフィクションです。
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皆様、暮れる年をいかがお過ごしでしょうか?
私は、ものすごい勢いでこの文書いてます。本日は小説更新です。ギリギリ間にあった...。二話完結です。今日は、一話のみになりますが近いうちに二話もアップします。
それでは、来年もウネウネ321をどうぞよろしくお願いします。
「いつか会えたら」
第一話
シンシンと冷える大晦日の夜。居酒屋の個室に軽快な音楽が響くや否や信二は持っていたビールを置き慌てて携帯電話に手を伸ばした。
新着メールを知らせる画面を操作する信二を酔った友人が「また女遊びか?」と口々に冷やかした
。
信二はいつものおちゃらけた笑顔とブイサインを返しながら、絡みつくようにしなだれかかっていた女を押し返した。
女は非難の声を上げたが、携帯を握りしめ部屋を出ようする信二には気にならなかった。
「このメールだけは一人で読まなくてはならない」そんなルールを決めたのはいつからだろう。
信二は普段の生活を振り返りながら、自傷気味な笑みをこぼした。自他共に生来のタラシである自分がこんなにもこの一年に一度だけ年の瀬にくるメールの女を気にしてしまうのかはどうしてもわからなかった。
信二がこのメールを初めて受け取ったのは、10年前の今日の事だった。
共働きである親が買い与えた携帯電話では、周りの友人達が所持し始めるのはもう少し先の事で11歳の信二の携帯はもっぱら親の連絡用という使命を全うしていた。
そのためか、珍しく親以外からきたそのメールを浮かれながら開いた事を今でもよく覚えている。
「今年は逢うことが出来ませんでしたね」
そんな奇妙な題名も信二の好奇心を刺激したのかもしれない。
「今年は信二君にとってどんな一年でしたか?」と、始まる本文は送信者の簡単な自己紹介といきなりメールをしたことへの謝罪と続き、日常に起こる些細な事が書き連ねられ、最後は、「また来年の今頃メールをします。よいお年を」と締めくくられていた。
そんな不思議を含んだメールは小学生時代の信二にはひどく魅力的で、必死にこのメールの謎を解こうと何度もメールをだしたが、返事が返ってくることはなかった。
しかし、信二にとってそれが逆に謎を深め楽しかった。どんな少女なのか。何故こんなメールをおくるのか。毎年毎年届くメールは様々な想像をかき立てた。
メールは一年としてあくことなく届き、信二は全てのメールを保存し、暗号でも隠されていやしないかと暇さえあれば読み返していた。
そのメールも今年で10通目だ。
信二は、携帯電話に目を落とした。
「今年も逢うことが出来ませんでしたね」
見慣れた文字が画面に踊る。
「今年はどんなことがかいてあるのかな?」小さく嘆く。
今年こそは謎を解明してくれるのかという期待を持ちながら、いや、それも寂しいかもなと、心を小さく葛藤させながら信二はメールをひらいた。
第一話 了
私は、ものすごい勢いでこの文書いてます。本日は小説更新です。ギリギリ間にあった...。二話完結です。今日は、一話のみになりますが近いうちに二話もアップします。
それでは、来年もウネウネ321をどうぞよろしくお願いします。
「いつか会えたら」
第一話
シンシンと冷える大晦日の夜。居酒屋の個室に軽快な音楽が響くや否や信二は持っていたビールを置き慌てて携帯電話に手を伸ばした。
新着メールを知らせる画面を操作する信二を酔った友人が「また女遊びか?」と口々に冷やかした
。
信二はいつものおちゃらけた笑顔とブイサインを返しながら、絡みつくようにしなだれかかっていた女を押し返した。
女は非難の声を上げたが、携帯を握りしめ部屋を出ようする信二には気にならなかった。
「このメールだけは一人で読まなくてはならない」そんなルールを決めたのはいつからだろう。
信二は普段の生活を振り返りながら、自傷気味な笑みをこぼした。自他共に生来のタラシである自分がこんなにもこの一年に一度だけ年の瀬にくるメールの女を気にしてしまうのかはどうしてもわからなかった。
信二がこのメールを初めて受け取ったのは、10年前の今日の事だった。
共働きである親が買い与えた携帯電話では、周りの友人達が所持し始めるのはもう少し先の事で11歳の信二の携帯はもっぱら親の連絡用という使命を全うしていた。
そのためか、珍しく親以外からきたそのメールを浮かれながら開いた事を今でもよく覚えている。
「今年は逢うことが出来ませんでしたね」
そんな奇妙な題名も信二の好奇心を刺激したのかもしれない。
「今年は信二君にとってどんな一年でしたか?」と、始まる本文は送信者の簡単な自己紹介といきなりメールをしたことへの謝罪と続き、日常に起こる些細な事が書き連ねられ、最後は、「また来年の今頃メールをします。よいお年を」と締めくくられていた。
そんな不思議を含んだメールは小学生時代の信二にはひどく魅力的で、必死にこのメールの謎を解こうと何度もメールをだしたが、返事が返ってくることはなかった。
しかし、信二にとってそれが逆に謎を深め楽しかった。どんな少女なのか。何故こんなメールをおくるのか。毎年毎年届くメールは様々な想像をかき立てた。
メールは一年としてあくことなく届き、信二は全てのメールを保存し、暗号でも隠されていやしないかと暇さえあれば読み返していた。
そのメールも今年で10通目だ。
信二は、携帯電話に目を落とした。
「今年も逢うことが出来ませんでしたね」
見慣れた文字が画面に踊る。
「今年はどんなことがかいてあるのかな?」小さく嘆く。
今年こそは謎を解明してくれるのかという期待を持ちながら、いや、それも寂しいかもなと、心を小さく葛藤させながら信二はメールをひらいた。
第一話 了
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お返事です
>>ぴよさん
はじめまして。
感想をありがとうございます。
物語はありきたりな展開に発展していきます。大通ストーリーが完結しましたらアナザーストーリー的なものも書こうと思っています。
よろしければ、他の作品へのご意見もお聞かせ下さい。
またのお越しをお待ちしております。
はじめまして。
感想をありがとうございます。
物語はありきたりな展開に発展していきます。大通ストーリーが完結しましたらアナザーストーリー的なものも書こうと思っています。
よろしければ、他の作品へのご意見もお聞かせ下さい。
またのお越しをお待ちしております。